席を譲らない若者

今日、図書館の帰りにバスに乗った。障害者手帳があり、バスは無料になるので重宝している。自分は脳梗塞片麻痺である。

バスの中は適度に混雑しており、三十代ぐらいの男性の若者が優先席で座って、仕切りにスマホで漫画を読んでいた。そこにヨボヨボの高齢者の女性が乗ってきた。席を譲るのかと思ったがスマホに夢中で気が付かず、当然、最後まで席は譲らなかった。実は気づいていたかもしれないが。降りる停留所は自分と一緒だったので、降りる時も、歩きながらスマホを見ていた。

自分を含めて誰も注意はしなかった。関わりたくなかったからである。下手に関わり面倒に巻き込まれたくないと言う気持ちが先に立ってしまった。

その後に自分は強烈な自己嫌悪に陥った。何度も自分に問いかけた。何で注意しなかったんだろうと。きっと妻が一緒だったら注意していたかもしれない。

車内で席を譲ること。これは自分も片麻痺になる前は、余り意識はしていなかった。片麻痺になってからは席を譲らない若者を見ると無性に腹が立つ。確かに譲って貰って当たり前といった元気な高齢者もいるのも事実だが。

健康な人は周りに気を配って欲しい。特にバスや電車では、高齢者や障害者には気を配って欲しい。自分もいつかはそういう立場になるのだから。